自分のやりたいことや、好きなこと・情熱を注げられることをしたいという思いからスモールビジネスを始められる方が、最近増えてきています。
また、この商品なら絶対売れる・他には絶対負けないという確信があって、副業や起業する方もたくさんいらっしゃいます。
それなのに、やってみたら意外と苦戦する。
思ったように上手くいかないという状況に陥ってしまう方が少なくありません。
それはなぜなのか?
そんな絶対の自信のある商品や情熱があるのに上手くいかない、小さな会社の経営者が陥ってしまう3つの間違った思い込みについてお伝えします。
良い商品があればお客さんが集まってくる
良い商品サービスさえあれば、お客さんが集まってくるという考えは、ビジネスを始めるときに誰しもが考えてしまう一番の思い込みです。
よく考えていただきたいのが、例えば世界のトップを走る車のメーカーのトヨタも、製造している工場の人や技術の人・職人は販売をしていません。
出来上がった車を実際に売るのは、販売店やディーラーの方々です。
むしろ出来上がった商品を「売るため」に、ディーラーが存在するのです。
仮にいくら世界最高の技術があって、家のガレージで 世界No.1の車を作っていても、何もしなければ、お客さんはやってきません。
それは「セールス」に限ったことではありません。
外出先でお腹がすいたときに、どこか美味しい店を探すとします。
その際、全く知らない土地でお店を探さなければいけない状況になったとき、あなたはどうやってお店を探すでしょうか?
おそらく、見た目や雰囲気が美味しそうなお店を探すと思います。
そこで一つ質問になりますが、これから食べるそのお店の料理が美味しいかどうかを
あなたはどうやって知るのでしょうか?
それは実際に食べてみないとわからないと思います。
つまり、人は一度食べたことがあるお店以外は、「美味しい店」に入るのではなく「美味しそうなお店」を選ぶのです。
現在は便利な時代になったので、お店の情報なども事前に調べられる世の中になりました。
インターネットで「美味しそうなお店」を検索するツールがそろいました。
そこで店舗の写真や料理の写真・レビューから判断するとしても、あくまで「美味しそうな」お店を選んでいるのであり、
実際に美味しいかどうかは、食べてから判断することなのです。
言い換えると、良い商品かどうかは実際に体験・経験してもらわないとわからないことであり、良い商品があることでお客さんが集まってくるということは、イコールにはならないということになるのです。
情熱があれば上手くいく
最近はいろんな本が出ています。
世界的に有名なトレーナーや成功している起業家の方々が、成功のノウハウを伝える際に必ず出てくる言葉です。
「情熱があれば、必ず改善策が見つかる・打開策が思い浮かぶ」というものですが、確かに情熱は必要です。そもそも情熱がなければビジネスを継続し続けることは不可能だと思います。
むしろ情熱は必須の条件なので、情熱だけあっても上手くいかない状況に陥ることはたくさんあります。
そこで情熱があることで画期的な解決策が浮かぶということは別物なのです。
本を書いているような人は、天才のひとたちです。
問題が起こると、誰に聞くこともなく自力で解決策が見つかる、世界の割合の4%の人たちの考え方なのです。
全ての人が情熱さえあれば上手くいくということは、実際はなかなか当てはまらないのが現状です。
上手くいく人は自力でその方法が思い浮かんだだけで、必ずその方法が全ての人に浮かぶという保証はどこにもありません。
思いだけでは、お客さんは集まってきません。
情熱+αの要素がないと、ビジネスを回していくことは難しいのです。
商品を改善し続ければ、お客さんは満足する
上手くいかない場合に一番陥ってしまう思い込みです。
「商品やサービスが、売れない理由が、モノが悪いからだ」
という判断を下してしまい、「商品を売ること」を考えるよりも、「商品自体を改良・改善すること」に重点を置いてしまうことです。
お客さんが満足してくれるまで改善し続けるということは、もちろんタダではできません。材料費や人件費など、少し改善するだけでも、多くの費用がかかります。
大手の企業なら改良するために、予算を組んだり資金を回すことができると思います。
しかし小さな会社で小さなビジネスをしている場合は、改良・改善にそんなにコストをかける余裕がありません。
しかし他にやり方がわからないので、どこからがお客さんの満足になるのかという、とても不確定な要素に膨大な時間と労力をかけてしまうことが少なくありません。
そしてここでのポイントが、お客さんが満足してもらうことと、お客さんが集まってくることはイコールにはならないのです。
確かに、お客さんに満足してもらうことは、結果的にリピートに繋がります。
しかし、そもそも満足してもらうには商品・サービスを買ってもらう為にお客さんを集めなければいけません。
商品を改善することは、お客さんが集まるようになってからの課題なのです。
必要なのはお客さんを集めるスキル
以上のことをまとめると、「よい商品を持っている≠お客さんが集まる」 ということになります。
つまりお客さんを集めることと、よい商品を作ることは別物なのです。
包丁職人が、包丁を作ることと、美味しい料理を作れることとは別物なのです。
ではどんなスキルが必要になるのかということですが…
「集客するスキル」を身につける
自信のある「商品」をお客さんに届けるためには、「集客」するためのスキルの勉強していきましょうということです。
ビジネスを回す為、売り上げを立てるには、それを買ってくれるお客さんがいないと成り立ちません。
たとえどんな商品だとしても、それを買ってくれるお客さんがいれば、ビジネスは成り立ちます。
「集客するスキル=マーケティング」
つまり集客するスキルとして、マーケティングを勉強し実践して行かなければいけないということです。
マーケティングは計測することができます。そして成果が出るまで改善することができます。正しい方法で改善していけば、確実に成果を上げることができます。
今もし上手くお客さんが集まらないなら、またもし上手くいっているとしても、一度立ち止まってもらい、もう一度集客するための仕組みを是非考えていきましょう。