マーケティングのきほん

気をつけて!効率を下げてしまう無料特典の使い方

展示会などのイベントなどで、よく集客用に特典やプレゼントを用意した経験はないでしょうか?
「先約◯名様に△△をプレゼント!」
「来場者特典として、◯◯を全員に差し上げます!」
みたいなものです。

店舗型のビジネスをされている方や、イベントをされたことがある方は少なくても1度や2度は経験があると思います。

では、ここで質問ですが、そこでの結果はいかがでしたでしょうか?

思うような結果だったでしたか?
思うような結果だったら問題ないです。
でも、もし思うような結果が出ていなかったら?

確かに、お客さんを集める方法として「無料の特典をあげる」という方法はあります。
しかし、意外とその「無料の特典の間違ったあげ方」をしてしまうことで、思うような結果が出なくなってしまうことがあります。

そして、その間違いがあなたの効率をどんどん下げている可能性もあります。
では、間違った特典を用意することで、どんな問題が発生するのかをお伝えします。

 

関係のないお客さんも集まってしまう

一番の問題は、関係のないお客さんが集まってきてしまうというものです。
例えば、ハウスメーカーの展示会で、ご来場者には「高級フルーツ差し上げます!」のようなチラシやふれこみをしたらどうでしょうか?
どんなお客さんが来場するでしょうか?

おそらく、「高級フルーツが欲しい」お客さんがたくさん集まるのではないでしょうか?
確かに来場されたお客さんの中には、
「家購入を考えている」
「どこで家を建てようか考えている」
という方はいると思います。

でも全体数の中では、そんなに多くはないのではないでしょうか?
仮に展示場を見たとしても、それだけ高額な商品いきなり欲しいという方は少ないと思いますし、さらっと参考にみて帰る方がほとんどではないでしょうか?

他に「今後のお客さんを囲うため」という案もあるかと思います。
その場合、実際に購入するまでの期間が空いてしまうので、単発の展示会でそこまでの人を囲うことは難しいですし、仮にそれまで継続的にフォローするところまで検討していての方策ならアリですが、そこまで考えるとなると、なかなかかなり手間がかかります。

 

無駄に時間が取られてしまう

関係のないお客さんも集まってくることで、あなたをはじめ、周りのスタッフの時間を大量に奪われてしまいます。
例えば、100人が来場したとします。
そのなかで、もともと興味があった人は10人、残りの人は特典が目的で集まった人たちだとします。
当然、あなたをはじめスタッフも誰もが、商品に興味がある人たちが集まっていると思っているので、一人一人に丁寧に対応します。

そこで、それだけたくさん人がいるので、一人あたりに使う面談時間が仮に1時間が限界だとします。
とすると、合計で100時間を面談に使ったことになります。

そこで、見直して欲しいことが、もともと興味のない特典が欲しかった人たちに使った時間が80時間と圧倒的に多いことに気づきませんか?

その80時間を使うことで、もともと商品を購入する予定がなかった人を将来のお客さんにすることも確かに可能です。
ですが、それはかなりの営業スキルが必要になりますし、棚からぼた餅のようなイメージになります。

それならば、その80時間を使ってもともと興味のあった10人に費やした方がより効率的でいろいろな時間を短縮できるのではないでしょうか?

 

成約率が落ちてしまう

先ほど関係ない人が80人集まることで、無駄な時間が増えるということをお伝えしましたが、それに付随して起こってしまうことが、もともと興味があった人の成約率を落としてしまうという問題です。

当然購入を検討している人にとっては、聞きたいことがたくさんありますし、不安材料もたくさんあります。
展示会などで、実際にメーカーの人やお店の人に直接聞ける時間を作ってもらえることはとても貴重なチャンスです。

でも、もし残り80人の対応にあなたとスタッフが追われていたらどうでしょうか?
1時間の面談時間で、全てをヒアリングし、全ての疑問を解決してあげることができるでしょうか?
余裕があれば気づけるちょっとしたお客さんの変化や機微も、忙しさに追われていると気づけなくなってしまいます。
また、良いお客さんほどあまり多くは聞いてこないものです。

そんな多忙に追われているスタッフをみて、申し訳ないと思って帰ってしまうのです。

それって、ものすごい機会損失ではないですか?

80時間を、もともと興味のある方に使うことができたら、一人当たり10時間は使うことができます。
面談に3時間使っても後のフォローなどに7時間を使うことができます。
大切なお客さんに時間が割けなくなることが一番利益を損失してしまっているのです。

たかが「無料特典」されど「無料特典」

たかが無料特典でも、一歩やり方を間違えるとあなたの効率をとんでもなく下げてしまう結果に陥ってしまいます。

そのイベントなどにお客さんが集まること自体で収益が得られるものであったり、集めること自体が目的であればどんな特典を用意しても問題はないと思います。

でも多くの展示会やイベントが、集まったお客さんに対して、その後商品を販売したり提案することが目的になるはずです。

たかが「無料特典」ですが、されど「無料特典」です。
せっかくお客さんに喜んでもらうものを用意するのであれば、少しでも興味のある方が喜んでもらうものをご用意してみてはいかがでしょうか?

ABOUT ME
岩脇 政憲
「96%の中小企業は価値を安く売り過ぎ」という思いから、忙しいのに売上が伸びない経営者が「働き方は商品を変えることなく、売り方・見せ方・伝え方を変えるだけで売上を何倍にもする専門家」 起業後2年で20もの業種で成果を出す。 不動産の業績を6ヶ月で1.5倍・呉服屋の業績を1ヶ月で2倍・サロン収益を9ヶ月で1,200万円UP・ライターの単価15倍などを支援。 売上を上げたいけれど、これ以上仕事が増やせない・売上を上げられないと悩む経営者が、働く時間・やりたい仕事・お客さんを自分で選べるビジネススタイル作りのお手伝いをしている。
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